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お盆の話

暑さも厳しくなってまいりましたが、体調など崩されてはいませんでしょうか。

今回は、お盆のお話をしたいと思います。

スーパーなどでは、お盆のお飾りが店頭に並び始め、いよいよお盆の季節となりました。
 
お盆の期間は地域で様々ですが、一般的には7月13日から15日の3日間やひと月おくれの8月13日から15日が多くまた、旧暦で行う地域もあります。
真光寺では、8月7日から15日としています。

お盆の正式な呼び名である「盂蘭盆会」(うらぼんえ)は『仏説盂蘭盆経』という経典が元となり、行事として定着していきました。

『盂蘭盆経』は竺法護(じくほうご、239~316年)の訳と伝えられていますが、中国で作られた偽経ともいわれています。

 盂蘭盆とはサンスクリット語のウランバナが漢字に写された(音写)もので「倒懸」つまり「逆さ吊りの苦しみ」を意味しています。

 『盂蘭盆経』によれば、お釈迦様の十大弟子の一人、神通第一(じんづうだいいち)と言われた目連尊者(もくれんそんじゃ)が、「亡くなったお母さんがあの世でどのような生活をしているのであろうか」と神通力をもって眺めてみました。
すると、お母さんは餓鬼道(がきどう)に堕ちて逆さ吊りにされ、やせ衰え苦しんでいることがわかりました。
これを知って目連尊者が食べ物をお母さんに食べてもらおうとしましたが、すべての食べ物は火炭となって食べられません。

 困り果てた目連尊者はお釈迦様に相談しました。そこでお釈迦様は静かに語りかけました。
 「目連よ、お前の母は罪が重いので、母を救いたいと思うなら、修行者たちが3ヶ月間の夏安居(げあんご、夏の修行)を終える7月15日に集まった僧侶たちに百味飲食(ひゃくみおんじき)の御馳走を食べていただいて、母や多数の人びとの苦しみを除いてくれるように回向を頼みなさい。」

 目連尊者はお釈迦様のおっしゃるとおりにいたしました。
 この結果、目連尊者のお母さんは救われ、安楽の世界(極楽浄土)に行くことができたのです。
この物語がお盆の起源となっています。

 このことから、お盆は亡くなった人やご先祖様の精霊供養をする行事となったのです。

また、敬うべき年長者のことを生身魂(いきみたま)といい、故人の霊を供養するばかりでなく生きている目上の人に対しても長寿の祝い物を贈るなど礼を尽くすという風習もあります。 

このお盆には、ご先祖様のご供養とともに目上の方にも日頃の感謝の気持ち伝えてみてはいかがでしょうか。


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